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3.2 Standard Editionのインストール

Standard Editionは1台のサーバーでSQL処理とデータ保存を実行します。インストールは、パッケージの準備、 サーバー実行環境の設定、データベース作成、ライセンス確認、起動、SQL検証の順に進めます。 単一サーバーでも少量データだけを扱うわけではなく、スループットと保持期間に必要なリソースを 実際のワークロードで確認する必要があります。

インストール経路

OSに応じて次の経路から選択します。

OSインストール方式リンク
LinuxTarball (.tgz)Tarballインストール
LinuxDockerコンテナーDockerインストール
WindowsZIPまたはインストーラー実行ファイルWindowsパッケージインストール

事前にLinux環境の準備または Windows環境の準備を確認してください。


Linuxへのインストール

LinuxでStandard Editionをインストールする方法は2つあります。

方式適している状況
Tarballインストール実サーバー環境、データディレクトリを直接管理する場合
Dockerインストール開発・テスト環境、すぐに起動する必要がある場合

Tarballのインストールはインストール前の準備を先に完了します。 DockerではDocker Engineとボリューム・ポートの権限を準備してください。


Linux環境の準備

ファイルディスクリプター上限、時刻同期、ポート予約、ファイアウォール設定はEdition共通です。 インストール前の準備でサーバー実行アカウントと運用環境に合わせて 設定してから、次の手順に進みます。


Tarballインストール

Linux環境にtarball(.tgz)を展開してStandard Editionをインストールする手順です。

1. ユーザーの作成

Machbase専用のOSユーザーを作成します。

sudo useradd -m -d /home/machbase machbase
sudo passwd machbase

以降はmachbaseアカウントでログインして作業します。

2. パッケージのダウンロードと展開

例ではパッケージを/home/machbase/packages/にダウンロード済みとします。以下のパッケージ名を 実際の配布物に置き換え、インスタンスがまだない新しいインストールディレクトリに展開します。 既存インストールの更新はアップグレード手順を使用します。

machbase_package=/home/machbase/packages/machbase-SDK-8.7.0.official-LINUX-X86-64-release.tgz
test -r "$machbase_package" &&
mkdir /home/machbase/machbase_home &&
tar zxf "$machbase_package" -C /home/machbase/machbase_home &&
cd /home/machbase/machbase_home

展開後にディレクトリ構造を確認します。

ls -l
# bin/  conf/  dbs/  doc/  include/  lib/  trc/  ...

3. 環境変数の設定

~/.bashrcに環境変数を追加します。

export MACHBASE_HOME=/home/machbase/machbase_home
export PATH="$MACHBASE_HOME/bin:$PATH"
export LD_LIBRARY_PATH="$MACHBASE_HOME/lib${LD_LIBRARY_PATH:+:$LD_LIBRARY_PATH}"

適用します。

source ~/.bashrc

4. データベースの作成

machadmin -cは物理インスタンスのデータベースファイルを作成します。SQLのCREATE DATABASEで 論理データベースを追加する操作とは区別してください。実行前にMACHBASE_HOMEconf/machbase.conf、 実際のDBS_PATHが新規インストールの対象か確認します。既存データベースがあるというエラーの場合は、 削除・再作成せず、まず対象パスを確認します。

machadmin -c
# Database created successfully.

サーバー起動前の設定とライセンス確認

conf/machbase.confPORT_NODBS_PATHを確認します。別途ライセンスを使用する場合は、 ライセンスのインストールのファイルコピーまたはmachadmin -tで インストールし、machadmin -fで確認してから起動します。

5. サーバーの起動

machadmin -u
# Machbase server started successfully.

プロセスの確認:

machadmin -e

6. 接続テスト

machsqlでサーバーに接続します。デフォルトの管理者アカウントはSYS / MANAGERです。

machsql
# Machbase server address (Default:127.0.0.1) :
# Machbase user ID  (Default:SYS)
# Machbase User Password :
# MACHBASE_CONNECT_MODE=INET, PORT=5656 EDITION=STANDARD
# Mach>

簡単なテストを行います。

CREATE LOG TABLE install_check (id INTEGER, val DOUBLE);
INSERT INTO install_check (id, val) VALUES (1, 3.14);
SELECT id, val FROM install_check;
DROP TABLE install_check;

id=1val=3.14の1行が返り、最後のDROPが成功することを確認します。 install_checkがすでに存在する場合は削除せず、未使用の実習用名に置き換えます。

サーバーの終了

インストール確認後、サーバーを停止する必要がある場合のみ実行します。

machadmin -s
# Machbase server shut down successfully.

ポートの変更

デフォルトポート(5656)を変更するには、$MACHBASE_HOME/conf/machbase.confPORT_NOを変更するか、 環境変数を設定します。

export MACHBASE_PORT_NO=7878

サーバーを終了した状態で設定を適用し、再起動します。この環境変数は現在のシェルだけに適用されるため、 サービスとして起動する場合はサービスの環境にも反映します。接続には machsql -s 127.0.0.1 -P 7878 -u SYSのように変更したポートを指定します。


Dockerインストール

Dockerイメージではサーバーと実行環境をコンテナーとしてデプロイできます。開発・テスト環境でも、 ホストのDocker Engine、保存ボリューム、ポート、ファイルディスクリプター上限を準備する必要があります。

Dockerを事前にインストールしてください。デプロイチュートリアルはmachbase/machbaseイメージを使用します。 ソースからDockerイメージを直接ビルドした場合は、ローカルイメージ名(machbase:latestなど)に置き換えます。

イメージの確認

docker pull machbase/machbase
docker image ls machbase/machbase

コンテナーの実行

docker create \
  --name machbase \
  --ulimit nofile=65535 \
  -p 5656:5656 \
  -v /data/machbase:/home/machbase/machbase/dbs \
  machbase/machbase
オプション説明
-p 5656:5656ホストSQLポート:コンテナーSQLポートのマッピング
--ulimit nofile=65535コンテナー内のサーバーのファイルディスクリプター上限
-v /data/machbase:...データディレクトリをホストに保持するボリュームマウント

データがコンテナーの書き込み層だけにあると、コンテナー削除時に一緒に削除されます。 実際のデータパスがボリュームに接続されているか確認し、ボリューム自体の削除やディスク障害に備えて バックアップも準備します。

docker createはまだサーバーを起動しません。/data/machbaseにはコンテナーのサーバー実行アカウントが 書き込める必要があります。既存DBファイルがある場合は、バージョンとインスタンスが合うか確認します。 イメージの実バージョンとMACHBASE_HOMEパスを確認し、本番では検証済みのイメージタグまたはダイジェストを 固定します。タグなしの公開イメージが常に8.7.0とは考えないでください。

別途ライセンスを使用する場合は、起動前に準備したファイルを次のようにコピーします。

docker cp /path/to/license.dat machbase:/home/machbase/machbase/conf/license.dat

準備ができたらコンテナーを起動します。

docker start machbase

コンテナー状態の確認

docker ps
docker logs machbase

接続テスト

machsql(コンテナー内部)
docker exec -it machbase machsql
# Mach>
ホストからの接続

ホストにmachsqlがインストールされている場合:

machsql -s 127.0.0.1 -P 5656 -u SYS -p MANAGER

コンテナーの終了と再起動

docker stop machbase
docker start machbase

ライセンスのインストール

実行中にライセンスを更新する場合は、コンテナーにファイルをコピーしてからライセンスインストールコマンドを 実行します。コンテナーの設定ファイルとライセンスはデータボリュームとは別のため、コンテナー再作成時にも 再適用できるよう元のファイルを保持します。

docker cp /path/to/license.dat machbase:/tmp/license.dat
docker exec machbase machadmin -t /tmp/license.dat
docker exec machbase machadmin -f

Windowsへのインストール

インストール前の確認

  • 対応OS: 提供されたWindowsパッケージのリリース情報で対応バージョンを確認します。
  • アーキテクチャー: パッケージのビット数とOSのアーキテクチャーが一致する必要があります。

先にWindows環境の準備を 完了してください。

インストール方式

方式説明
Windowsパッケージインストールインストールウィザードで環境変数とショートカットを作成

Windows環境の準備

Windowsにインストールする前にファイアウォール設定を確認します。

ファイアウォールのポートを開く

Machbaseが使用するポートを、Windowsファイアウォールの受信規則に追加します。

ポートプロトコル用途
5656TCPSQLクライアント接続
設定方法
  1. コントロールパネル → Windows Defenderファイアウォール → 詳細設定を開きます。

  2. 左ペインの受信の規則を選び、右ペインで新しい規則をクリックします。

  3. 規則の種類にポートを選び、次へをクリックします。

  4. TCPを選び、特定のローカルポート5656を入力して次へをクリックします。

  5. 接続を許可するを選び、次へをクリックします。

  6. 接続を許可するネットワークプロファイル(ドメインプライベートパブリック)だけを選び、次へをクリックします。

  7. 規則名(例: Machbase)を入力し、完了をクリックします。

規則の作成後、プロパティのリモートアドレス範囲も実際のクライアントアドレスに制限します。 リモート接続を使用しない環境では、受信許可規則は不要です。

PowerShellで設定(管理者権限)

GUIの代わりにPowerShellですばやく設定します。

New-NetFirewallRule -DisplayName "Machbase SQL" -Direction Inbound -Protocol TCP -LocalPort 5656 -Action Allow

Visual C++再頒布可能パッケージ

実行にはVisual C++ Redistributableが必要です。インストーラーでは自動処理される場合がありますが、 問題が発生した場合はMicrosoft公式サイトから最新バージョンを手動インストールしてください。


Windowsパッケージインストール

Windows版はZIPパッケージまたはインストーラー実行ファイルで提供されます。ZIPはアーカイブルートに bin\conf\dbs\trc\などを含み、インストーラーはインストールパス配下にmachbase_home\を 作成して環境変数と実行ショートカットを生成します。

インストール手順

  1. Windows配布パッケージをダウンロードします。

  2. ZIPパッケージの場合は、目的のインストールディレクトリに展開します。

    mkdir C:\machbase
    tar -xf machbase-SDK-8.7.0.official-WINDOWS-X86-64-release.zip -C C:\machbase
  3. インストーラーが提供された場合は実行します。開始画面が表示されたらNextをクリックします。

  4. インストールパスを選びます。デフォルトはC:\machbase-<short_version>\形式です。 変更が必要ならパスを修正してNextをクリックします。

  5. インストールが進み、完了したらNextCloseをクリックします。

ZIPパッケージの初期化

ZIPを展開した場合は、コマンドプロンプトでそのディレクトリをインストールホームに指定します。 以下はC:\machbaseへ新規インストールした例です。実際の設定ファイルとライセンスを先に確認し、 既存DBのない新規インスタンスだけで-cを実行します。

set "MACHBASE_HOME=C:\machbase"
set "PATH=%MACHBASE_HOME%\bin;%PATH%"
machadmin.exe -c
machadmin.exe -f
machadmin.exe -u
machadmin.exe -e

上記のsetは現在のウィンドウに適用されます。他のウィンドウやサービスから実行する場合も、 同じインストールホームと実行ファイルパスを使用する必要があります。インストーラーがすでにデータベースを 作成した場合は、ZIP用の作成コマンドを繰り返さないでください。

サーバーの起動と終了

インストーラーを使用すると、デスクトップとスタートメニューにショートカットが作成されます。

  • start Machbase: machadmin.exe -uでサーバーを起動します。
  • stop Machbase: machadmin.exe -sでサーバーを終了します。
  • machsql: SQLコンソールを起動します。

コマンドライン接続

インストール後、コマンドプロンプトでmachsqlを実行してサーバーに接続します。インストーラーを使用した 場合は<インストールパス>\machbase_home\binがシステムのPATHに追加されます。ZIPの場合は展開先の bin\PATHに追加するか、フルパスで実行します。

machsql -s 127.0.0.1 -P 5656 -u SYS -p MANAGER

デフォルトの管理者アカウント: SYS / MANAGER

インストールパスの構造

ZIPパッケージは展開先直下にbin\conf\dbs\trc\などを配置します。 インストーラーはインストールパス配下のmachbase_home\に同じ構成を作成します。 パッケージ構成を参照してください。

最終更新日